リップル(Ripple)、英国政府に仮想通貨規制の迅速化を要請
リップルが英国政府に仮想通貨規制の迅速化を要請
米国のフィンテック企業 リップル (Ripple)は、英国の政策立案者に対し、迅速に行動し、明確な規制を確立して、同国をデジタル資産の世界的リーダーに位置付けるよう要請した。
リップルは英国政府に対し、同国のフィンテック潜在能力をフルに活用することを目指し、明確かつ包括的な仮想通貨規制の確立を迅速化に行うよう要請。同社は、同国の現在のペースがデジタル資産セクターの発展を妨げ、より迅速に動く世界の金融センターに後れをとり、優位性を失うリスクがあると指摘し、この機会を捉え、同国をデジタル資産の世界的リーダーに位置付けるよう要請した。
今後数カ月以内に仮想通貨とステーブルコインに関連する規則が発表されると予想されており、同社は、英国はデジタル資産業界に関して最も重要な時期にあると述べている。英国が強力な金融サービス、外国為替、資本市場、専門サービス部門など、デジタル資産のグローバルリーダーとなる要素を備えていることを認めつつも、他の管轄区域はより急速に動いていると指摘。EU(欧州連合)などの近隣の管轄区域や、シンガポールや香港などのより遠い管轄区域は、仮想通貨規制をより急速に進めており、英国に迅速な対応を求める圧力が高まっている。
英国は仮想通貨規制の競争にて後発者優位を有している
リップル・ヨーロッパの政策ディレクター、マシュー・オズボーン(Matthew Osborne)氏は、ロンドン政策サミットのパネリストが、同国は金融の専門知識、インフラ、国際的な評判の適切な組み合わせを備えており、この進化する分野をリードできると述べたことを明らかにした。
同氏は ブログ の中で、サミットの重要なポイントの1つは、英国が仮想通貨規制の競争において「後発者優位」を持っていることだと指摘。英国はEU、シンガポール、香港などの管轄区域の初期の取り組みを観察することで、よりバランスのとれた革新に優しい規制枠組みを採用できると指摘したうえで、次のように主張している。
英国にはデジタル資産にとって大きなチャンスがあります。ブロックチェーン技術が金融市場を変革するというコンセンサスが高まっており、英国はすでに世界をリードする競争力のある金融サービスセンターを誇っています。そして、FX、資本市場、保険、専門サービスに特に強みを持つ英国は、デジタル資産の世界的リーダーになるためのあらゆる基盤を備えています。
英国のデジタル経済貿易団体6団体の連合は今月初め、キール・スターマー(Keir Starmer)首相が率いる同国政府に対し、専任の暗号特使を任命し、国家ブロックチェーン戦略を策定するよう訴えている。彼らは、統一されたアプローチがなければ、英国は米国、UAE、シンガポールに後れをとるリスクがあると警告した。
FCAはより厳格な規則を準備、2026年までに全面導入
リップルによる今回の動きは、英国の銀行が同社のサービスに参入することに消極的であった可能性が高く、対照的に、同社は明確に定義された規制のある管轄区域ではるかに大きな成功を収めている事も要因の一つとみられる。
FCA (金融行動監視機構)は、英国の仮想通貨ビジネスを従来の金融と整合させるための厳格な新規制を導入する予定だ。今後の規則は、資本要件、インサイダー取引、市場濫用、注文処理、執行、保管、流動性、リスク管理などの分野をカバーするとみられる。これは、英国で安全で競争力があり、持続可能な仮想通貨セクターを作ろうとするFCAの試みであり、完全導入は2026年までに予定されている。
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