ブラックロックのトークン化ファンド「BUIDL」、ビットコイン停滞の中で3週間で3倍に急増
ブラックロックのイーサリアム基盤マネーマーケットファンド「USDインスティテューショナル・デジタル・リクイディティ・ファンド(BUIDL)」の運用資産額(TVL)が過去3週間で3倍以上に増加し、デジタル資産市場での安全資産需要の高まりを背景に、20億ドルに迫っている。
Web3インテリジェンスプラットフォーム「Onchain Foundation」のリサーチ責任者レオン・ワイドマン氏が共有したToken Terminalのデータによれば、BUIDLファンドのTVLは3週間で6億1,500万ドルから18億7,000万ドルへと急増した。
BlackRock BUIDL capital deployed by chain. Source: Token Terminal, Leon Waidmann
「BUIDLファンドのTVLはわずか3週間で6億1,500万ドル→18億7,000万ドルへ爆発的に増加。トークン化の波は、想像以上の速さで押し寄せている」とワイドマン氏は3月26日のX投稿で述べた。
BUIDLファンドは、現実資産(RWA)のトークン化分野に属している。これは、不動産や美術品といった実物資産や伝統的な金融商品をブロックチェーン上で発行することで、投資家のアクセス性や流動性を高める取り組みである。
欧州拠点のRWAプラットフォーム「Brickken」の共同創業者兼CEO、エドウィン・マタ氏は、BUIDLファンドの急増は、規制環境の明確化に伴う機関投資家の関心の高まりを反映していると分析している。
「米国では、暗号資産に対してより前向きな規制環境への明確な転換が進んでいる」とマタ氏はコインテレグラフに語り、次のように付け加えた。
「SEC(米証券取引委員会)は、イミュータブル、コインベース、クラーケンなどに関する複数の調査を法的措置なしで終結させた。この動きは、デジタル資産領域でのイノベーションを支援する明確な規制枠組みへの移行を示唆している」
ブラックロックは2024年3月、トークン化プラットフォームのセキュリタイズと提携し、BUIDLファンドを立ち上げた。フォーチュン誌の最近の報道によれば、セキュリタイズのCOOマイケル・ソネンシャイン氏は「BUIDLはオフチェーン資産を“退屈でなくする”ことを目指している」と述べている。
2024年2月3日には、RWA市場全体の累積時価総額が170億ドルを突破して過去最高を記録した。これはビットコイン(BTC)の価格が10万ドルを下回った局面での出来事だった。
RWA市場は20億ドル目前、今後さらに拡大か
RWA.xyzのデータによると、オンチェーン上のRWA総額は現在195.7億ドルに達しており、200億ドルの大台まで0.5%未満に迫っている。
RWA global market dashboard. Source: RWA.xyz
暗号資産インフラ企業P2P.orgの最高収益責任者アレクサンダー・ロクテフ氏は、ビットコインの上昇勢いが鈍化する中でも、RWA市場は2025年に過去最高を更新すると予測している。
「ブラックロックやJPモルガンなど、主要な金融機関のトークン化への関与が進む中で、TVL(総ロック額)は500億ドルに達する可能性がある」とロクテフ氏は述べた。
ロクテフ氏はさらに、「トラディショナル・ファイナンス(TradFi)機関は、トークン化資産をDeFiへの現実的な橋渡しと見なすようになってきた」とし、「予測可能な利回りを持つデジタル資産」への需要がその背景にあると語っている。
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