アメリカのビジネスリーダーたちはトランプ大統領の政策について沈黙を守っており、株価が急落したときに初めて発言することを検討している。

トランプ大統領の最初の任期とは異なり、現在の米国のビジネスリーダーたちは、個人的に強い懸念を表明しているにもかかわらず、大統領の貿易政策について公には沈黙を守っている。イェール大学CEO会議の幹部らは、トランプ政権がカナダの鉄鋼とアルミニウムへの関税を倍増させる可能性があるとのニュースに衝撃を受けたと述べたが、数時間後、ビジネス・ラウンドテーブルでのトランプ大統領との質疑応答では厳しい質問を避けた。 イェール大学の会議に出席したビジネスリーダーには、JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモン氏、デル・テクノロジーズのマイケル・デル氏、ファイザーのアルバート・ブーラ氏などが含まれていた。即席の調査では、CEOの44％が、大統領の政策を集団で批判するには株価が20％下落する必要があると答え、別の22％は、立場を表明するには株価が30％下落する必要があると答え、CEOのほぼ4分の1が、政権に反対を唱えるのは自分の仕事ではないと答えた。 メドトロニックの元CEOビル・ジョージ氏によると、多くのビジネスリーダーは、世論の批判によって大統領の標的となり、大統領が関税政策を堅持するよう圧力をかけることになるのではないかと懸念している。同時に、企業の経済見通しは暗くなっており、IACPAの調査では、米国経済について楽観的な見方を示す企業幹部の割合が昨年第4四半期の67％から現在は47％に減少していることが示されている。