英国裁判所、違法ビットコインATM運営者に懲役4年の実刑判決

違法な仮想通貨ATM運営者に懲役4年の判決

英国裁判所は、違法にビットコイン（Bitcoin/BTC）ATMを運営したとして英国人に懲役4年の実刑判決を下した。

2025年2月28日（金曜日）、英国の裁判所は、違法な仮想通貨ATMネットワークの運営と偽造の罪と、偽造、偽造身分証明書の所持と使用、犯罪財産の所持の罪でオルミデ・オスンコヤ（Olumide Osunkoya）氏に4年間の 実刑 を下した。同氏は、2021年12月から2022年3月年の間に英国で業務を行っていたとされている。

同氏は、自身の会社GidiPlusを通じて仮想通貨ATMを運営し、英国各地の複数の場所に設置した罪で起訴された。当局によると、 FCA （英国金融行動監視機構）に登録を拒否されたにもかかわらず、250万ポンド（約4.7億円）相当の仮想通貨ATM事業を立ち上げた。FCAは2024年9月初旬に同氏を告訴し、2024年9月末に6件の罪状を認めている。今判決に際してサザーク刑事裁判所のグレゴリー・ペリンズ（Gregory Perrins）判事は次のように述べている。

違法な事業を継続するというあなたの決断は、規制当局に対する意図的で計算された反抗行為でした。（オスンコヤ氏が）偽の身元を作るために多大な努力を払っており、同氏の訴えは単なる規制違反以上のものであった。

また、FCAのテレーズ・チェンバース（Therese Chambers）執行担当エグゼクティブディレクターは、次のように語っている。

これは英国で初めての未登録の仮想通貨活動に対する刑事判決であり、明確なメッセージを送っています。私たちの規則を無視し、検出を逃れようとし、犯罪行為に従事する者は深刻な結果に直面するでしょう。

英国のFCA、仮想通貨業界の危険性を警告

オスンコヤ氏への有罪判決は、FCAが違法な仮想通貨関連の事業およびサービスに対する取り締まりを強化しようとしている中で下された。

FCAは、国内でデジタル資産サービスや製品を提供しようとしているすべてのプロバイダーに登録を義務付けており、プロバイダーにマネーロンダリング（資金洗浄）防止ガイドラインとチェックの遵守を義務付けているが、GidiPlus社はこれに従わなかったという。FCAは依然として仮想通貨に対する反対姿勢を継続させており、一般市民に仮想通貨の購入の危険性を警告し、その過程で資金をすべて失う可能性があると警告。また、承認を受けずに国内で運営されている疑わしいATMのリストをウェブサイトで公開している。

市場規制当局によると、違法な仮想通貨ATMの取り締まりにより、CoinATMRadarに掲載されている英国の仮想通貨ATMの拠点数は2022年の80カ所から2024年にはゼロに減少。CoinATMRadarのウェブサイトの 詳細 によると、現在69カ国に37,200台以上の仮想通貨ATMがあり、これらのほとんどは、29,700カ所を超える拠点がある米国に設置されている。