イーサリアム、下落止まらず｜トランプ相互関税計画の影響か

イーサリアム（ETH）の価格は8日、一週間でおよそ26%下落し、2600ドル台を 推移している 。

トランプ氏の相互関税計画が及ぼす影響

イーサリアム の弱気市場は、トランプ大統領が来週、いくつかの国に相互関税を課す計画を発表したことを受けて、さらに強まった。ETHの下落はS&P 500と似た動きを見せ、暗号資産（仮想通貨）市場と米国株式市場の相関が高まっていることが伺える。

金曜日、トランプ大統領が相互関税の計画を発表すると、イーサリアム（ETH）は4％の下落を記録した。この発表がきっかけで、貿易戦争の緊張が高まり、過去1週間の仮想通貨市場に大きな影響を与えた。

トランプ大統領は、日本の石破茂首相との会談で、米国が他国の米国商品への関税に見合った関税を課す計画を明らかにした。「2月10日以降、相互貿易を発表し、他国と平等に扱われるようにする」とのことだ。

このニュースにより、仮想通貨市場の時価総額は3％以上下落。イーサリアムは主要仮想通貨の中で最も大きな損失を記録した。伝統的な株式市場でも影響があり、S&P 500は発表後に75ポイント下落。

これにより、仮想通貨市場と米国株式市場の相関関係が浮き彫りになった。

貿易戦争の緊張は、トランプ大統領がメキシコ、カナダ、中国に対して関税を課すことを発表した先週から続いている。月曜日の市場開場時、仮想通貨と株式は急落。

イーサリアムは一時30％下落したが、トランプがメキシコとカナダとの関税一時停止に合意したことで急速に回復した。

もしトランプ大統領が相互関税計画を進めるなら、 ビットコイン を始めとした仮想通貨市場にはさらなる弱気のセンチメントが広がり、イーサリアムにも大きな影響を及ぼすだろう。

【2月8日最新】イーサリアム（ETH）の価格分析

イーサリアムは2024年11月から上昇トレンドを形成したものの、現在は上昇幅をほぼ解消し1ETH=2600ドル台を推移している。

出典： TradingView ETH/USD 週足 (2023年～現在まで)

週足チャートでは、2023年12月に移動平均線のゴールデンクロスが発生し、長期的な視点では買いが優勢と言える。

直近2週間は強い下落があったものの、価格は依然として100日移動平均線の上に位置しているため、長期的な上昇トレンドは崩れていない。

今週の動きとしては、長い下ヒゲを伴う大きな陰線が確認されたが、100日移動平均線でサポートされている。現在、100日移動平均線は2550ドルであり、2月9日の取引を終える時点で2550ドルを下回ると、売り圧力が強まる可能性がある。これは警戒ゾーンに入ることを意味する。

続いて、日足チャートでイーサリアム価格の細かな動向を確認する。

出典： TradingView ETH/USD 日足 (2024年10月～現在まで)

日足チャートでは、1月27日に移動平均線のデッドクロスが発生し、下降トレンドが示唆された。今後しばらくは売り圧が続き、上値が重くなる展開が予想される。

直近の安値は2100ドル台で、取引高が薄いため、2600ドルを下回ると下落が加速する可能性が高い。ただし、2100ドル付近は2024年8月、9月、2025年2月に3度反発したゾーンであり、強いサポートが期待される。

イーサリアム相場のキーポイント

• 週足チャートでゴールデンクロスを維持しているため、長期的には買いが強い
• 100日移動平均線を週足確定時に下回ると、強い下落が予想される
• 日足チャートのデッドクロスから、短期的な下降トレンドが続くと見込まれる
• 2,100ドル付近までは下落する可能性があるが、サポートゾーンが強力であるため、その付近で反発する可能性が高い

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