著者 長谷川友哉(はせがわゆうや)ビットバンク マーケットアナリスト

英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。

15日〜21日のビットコイン(BTC)対円相場の週足は、一時9,210,000円まで下落するも、終値では前週比76,147円(0.75%)安の10,047,560円とほぼ変わらずだった。

19日の東京時間にイスラエルが対イラン空襲を開始したとの速報が転がり込んだことで、この日のBTC円は980万円台から急落する展開で取引を始めた。しかし、イスラエルの攻撃がイランの核施設を対象とせず、中部イスファハンの軍事基地への限定的な攻撃だったことが明らかとなったことや、ドル建てBTC相場が60,000ドル(≒927万円)を割ったことで大口の押し目買いが観測されたことで、BTC円は反発し、東京時間の終盤には下げ幅を奪回し、1000万円にタッチした。

相場はその後、節目の水準で失速するとジリ安に転じるも、20日の半減期を通過すると980万円台で下げ渋る展開に転じた。今回の半減期では、ブロック生成時間の大幅な遅延やハッシュレートの顕著な低下は確認されず、マイナーから取引所へのBTC送金もかなり限定的となっており、ネットワークの不安定化を避けられたことでBTC円はその後1000万円を回復。ただ、ドル建てで約65,000ドルとなる同水準では上げ渋り、足元では方向感に欠ける展開となっている。

BTCは半減期通過で小幅反発 今週は戻りを試すか?【仮想通貨相場】 image 0

第1図:BTC対円チャート 出所:bitbank.ccより作成

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