2024年第1四半期にWeb3企業への投資額が55%増加し、仮想通貨業界へのベンチャーキャピタル(VC)の関心が戻ってきたことを示している。

QuickNodeとArtemisによる 第1四半期に関するレポート によると、Web3企業への投資総額の55%以上の増加に加えて、投資案件の数は前四半期に比べて36%増加した。

人工知能(AI)とゲーミング関連のWeb3プロトコルが投資の大部分を占めているという。「1年以上ぶりに投資が増加しており、Web3に対するVCのセンチメントが好転していることを示唆している。特にAIとゲーミングは、カテゴリーの中でベンチャーキャピタルの関心が最も顕著に復活している」。

ベンチャーキャピタル企業の関心が復活 Web3企業への投資が55%増加 image 0 Quarterly number of Web3 investment deals. Source: QuickNode

さらに、Web3へのVCの関心を示す事例として、仮想通貨に焦点を当てたVC企業パラダイムが、ソラナと競合する新しいレイヤー1ブロックチェーンネットワークを構築中のモナドラボに2億2500万ドルの資金調達ラウンドを主導したことがある。このラウンドは4月9日に 発表された 。

四半期の最大のアーリーステージの資金調達ラウンドには、Berachainによる4200万ドルのシリーズBラウンドと、AIプロトコル向けのデータ可用性ブロックチェーンである0G Labsに対する3500万ドルのプレシードラウンドなどがあった。

シードラウンドの取引は四半期ごとに53%増加し、アーリーステージの取引への関心が高まっていることを示している。シリーズAとシードラウンドの資金調達は前四半期に比べて資本流入がほぼ倍増し、「VCのWeb3への投資意欲の再燃を反映している」とレポートは指摘している。

ベンチャーキャピタル企業の関心が復活 Web3企業への投資が55%増加 image 1 Quarterly number of Web3 investment deals, by round. Source: QuickNode

ビットコインの半減期を前にした期間には、いくつかの注目すべき投資案件が発表された。

4月9日、ビットコインレイヤー2ネットワークのMezoは、パンテラキャピタルが主導する2100万ドルのシリーズA資金調達ラウンドを完了したと発表した。Mezoはトークンを保持する時間に基づいて利益を得ることができると説明しており、「ビットコイン経済レイヤー」と称している。

4月3日には、パラダイムが新たなファンドのために最大8億5000万ドル調達を交渉中であるとの報道があり、これは2022年5月にシリコンバレーのVC企業アンドリーセン・ホロウィッツの45億ドルを調達して以来、仮想通貨業界で最大の調達となる可能性がある。