仮想通貨ATM大手のビットコイン・デポ 収益とBTC価格とは相関せず=年次報告書
仮想通貨の高いボラティリティは、仮想通貨ATM業界の主要プレーヤーであるビットコイン・デポの収益にはほとんど影響を与えていない。
ビットコイン・デポは米国最大の仮想通貨ATM運営会社だが、同社の年次報告書によれば、同社の収益はビットコインの価格と歴史的に相関がないという。
2023年と2022年の同社の収益はそれぞれ6億8900万ドル、6億4700万ドルだった。この期間、ビットコイン価格のボラティリティが高かったにも関わらず、ビットコインの価格とは相関していない。
ビットコインは2023年に155%上昇したが、ビットコイン・デポの年間収益成長はわずか6%にとどまっている。
Bitcoin price (from January 2022 to January 2024). Source: CoinGeckoビットコイン・デポによると、同社の収益とBTC価格との相関関係がないのは、提供されるサービスの性質に部分的に起因する。
「当社のユーザー調査に基づくと、当社のユーザーの大多数は、送金、国際送金、オンライン購入など、非投機目的で当社の製品やサービスを利用している」とビットコイン・デポは書いている。
ビットコイン・デポはBTCのエクスポージャーを減らす努力もしており、ビットコインの保有残高を「比較的低く」―80万ドル以下に維持しているという。
「通常の行動として、カンバーランドDRWやアブラなどの流動性プロバイダーからビットコインを購入している。ビットコインは主要なビットコイン流動性プロバイダーからの購入によってのみ補充され、自らビットコインをマイニングすることは一切ない」と付け加えている。
ビットコイン・デポは、運営資本に主要な構成要素が2つあるとしている:ユーザーの注文を満たすためのホットウォレット内のビットコインと、ビットコインATMキオスクに蓄積される現金だ。2023年12月31日現在、BTMキオスクの現金はビットコイン・デポの平均月収の約21%を占めている。
CoinATMRadarのデータによると、ビットコイン・デポは2024年4月現在、世界最大の仮想通貨ATM運営会社であり、7000台以上のATMを運営している。最大の競合他社であるコインフリップとビットストップはそれぞれ4800台、2500台のマシンを運営している。
Top Bitcoin ATM operators worldwide as of April 16, 2024. Source: CoinATMRadar2023年に世界中で設置されたマシンの数が 初めて減少した が、ビットコイン・デポのCEOブランドン・ミンツ氏は以前のインタビューでATM業界がビットコインの強気相場で大きく復活すると 語っている 。
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