仮想通貨マイニングハードウェア・ソフトウェアソリューションを専門とするテックスタートアップのオーラダイン(Auradine)は、4月10日にシリーズBの資金調達ラウンドを成功裏に完了し、8000万ドルを獲得したと発表した。

資金調達には、以前からの投資家であるセレスタ・キャピタル、メイフィールド・ファンド、マラソン・デジタルに加え、新たな投資家としてステップストーン・グループ、トップ・ティア・キャピタル・パートナーズ、MVPベンチャーズ、マーベリック・キャピタルが参加した。 前回の資金調達ラウンド は2023年5月にセレスタ・キャピタルとメイフィールドが主導し、資金調達額は8100万ドルだった。

プレスリリースによると 、このシリーズBラウンドはオーバーブックされ、オーラダインは2億ドルの予約受注を達成したという。調達した資金の評価額は明らかにされていない。

オーラダインの共同創業者兼CEOであるラジーヴ・ケマニ氏は声明で、資金は生産能力のさらなる増強に使用されると述べた。

「私たちは、革新的でエネルギー効率が高く、安全な製品を顧客に提供してきたチームの進歩を非常に誇りに思っている。堅調な注文とパイプラインは、顧客が私たちに寄せる信頼を反映している。この新しい資金調達により、生産能力を増加させ、製品ロードマップへの投資を加速する」と語った。

オーラダインの製品とサービスは、プライバシー、セキュリティ、人工知能(AI)アプリケーションのためのウェブインフラサポートから、「世界で最も高速かつ最もエネルギー効率の良い」とされるビットコインマイナーの「テラフラックス(Teraflux)」にまで及ぶという。同社の資料によると、AI3680モデルのマイナーは「0から375TH/sの出力を達成し、最適な効率は15 J/TH」とされている。参考までに、現在生産中で最も高速なマイナーの一つであるビットメインのアントマイナーS21ハイドロは、335TH/sの性能を有している。

オーラダインは2024年第2四半期に「テラフラックス」ASICマイナーを2タイプ出荷する予定だ。1つは、0から260 TH/sの出力を達成し、最適な効率は16 J/THの空冷マイナーで、モデルAT2880と呼ばれる。もう1つは前述のAI3680である。プレスリリースによると、これまでに30社以上の「リーディングなデータセンタースケールのマイナー」がテラフラックス製品を受け取っているという。