資産運用会社フランクリン・テンプルトンのデジタル資産部門が、投資家にビットコインベースの非代替性トークン(NFT)を紹介する メモを公開した 。

フランクリン・テンプルトン・デジタルアセットは、ビットコイン・オーディナルズ・プロトコルがビットコイン内のイノベーションの動きを牽引していると指摘する。同社は、オーディナルズのおかげで過去1年間にビットコインに「ルネッサンス」が見られたとしている。

また、BRC-20やRuneなどの新しいトークン基準、ビットコインベースのレイヤー2ネットワーク、ビットコインの分散型金融(DeFi)といった要素も、ビットコインのイノベーションを推進する要因として挙げた。

フランクリン・テンプルトンによれば、ビットコインNFT領域の活動が加速しているという。フランクリン・テンプルトンは、NFTエコシステム全体におけるビットコインのドミナンスが増していることを指摘した。「ビットコイン・オーディナルズは過去数ヶ月間で取引高が急増しており、2023年12月にETHの取引量を上回り、ドミナンスが増していることが反映されている」。

さらに、ビットコイン・オーディナルズのコレクションが、取引高や時価総額でNFTスペースを「支配」し始めていると強調した。これにはノードモンクス、ルーンストーン、ビットコイン・パペッツ、オーディナル・マキシ・ビズ、ビットマップなどが含まれる。

ビットコイン・オーディナルズ BTCのイノベーションを促す=フランクリン・テンプルトン image 0 ブロックチェーン別の30日間のNFT販売量 Source: CryptoSlam

一方で、フランクリン・テンプルトンは、これらの資産が価値を失う可能性があり、オーディナルズの資産が連邦預金保険公社(FDIC)によって保証されていないことにも触れている。

さらに、同社は投資家に対し、「すべての投資には資本の損失を含むリスクが伴う」と念を押している。デジタル資産は「未成熟」で急速に発展する技術とその脆弱性のためリスクにさらされているとも述べた。

フランクリン・テンプルトンは、仮想通貨スペース内の複数のニッチに投資家を導入してきた。3月14日には、ミームコインに関する投資家向けメモを 公開している 。同社はミームコインが迅速な利益を生み出す可能性を認めつつ、それらが「本来の価値を持たない」とも指摘している。

フランクリン・テンプルトンは今年1月、米国で現物ビットコインETFを立ち上げたETF発行企業の1つであり、現物イーサリアムETFに向けた競争にも参加している。2月12日には、米証券取引委員会(SEC)に S-1提出書類を提出した 。