イーサリアムのレイヤー2ネットワーク 2030年までに時価総額1兆ドルに=ヴァンエック
イーサリアムのレイヤー2スケーリングネットワークが6年以内に1兆ドルの市場規模に達すると、投資管理会社ヴァンエックのアナリストたちが分析した。
ヴァンエックのシニアデジタル資産投資アナリスト、パトリック・ブッシュ氏とデジタル資産研究責任者マシュー・シーゲル氏は 4月3日のレポート で、レイヤー2ブロックチェーンはイーサリアムの「主要な課題」である「データ処理、保存、計算の限られた能力」に対応し、数千のユースケース特化チェーンで構成されると予測している。
L2BEATによれば、現在イーサリアムのレイヤー2は46あり、総額390億ドルがロックされており、最大のものはアービトラムで180億ドルである。
「イーサリアムのスマートコントラクトにおけるドミナンスは、スケーラビリティという重要な障害に直面している」とアナリストは書いている。「ネットワークは比類なきセキュリティと分散性を提供するが、利用が増えると取引手数料と処理時間が急増してしまう」。
イーサリアムの開発は現在、レイヤー2のトランザクションデータをより効率的に処理する能力の向上に焦点を当てているとアナリストは言う。これは最近のデンクンアップデートで明らかであり、特殊なデータ節約機能「ブロブ」を通じてレイヤー2のトランザクション手数料を下げるのに役立った。
Data publishing costs per L2 network to Ethereum in terms of Ether (ETH). Source: Van Eck将来的には、ベースとなるイーサリアムネットワークを超えて「大幅に多くの」収益がレイヤー2で生み出される可能性があるとアナリストは予測する。「レイヤー2の収益はイーサリアムを超えると予想される。なぜならイーサリアムはレイヤー2の取引処理能力やユーザー体験には匹敵しないからだ」。
しかし「熾烈な競争」により、ブッシュ氏とシーゲル氏はレイヤー2関連トークンの多数に対して「長期的には概して弱気」だとのべた。彼らは、トップ7のイーサリアムレイヤー2トークンが既に400億ドルの評価額を持ち、「多くの強力なプロジェクト」が今後18ヶ月で立ち上がり、それによって1000億ドルに膨らむと指摘した。「限られた供給を市場が大幅な割引なしに吸収するのは難しいだろう」と彼らは付け加えた。
アナリストは「数千のユースケースに特化した」レイヤー2の未来を予測し、その中で「一般的な目的のレイヤー2市場にはわずかな主要プレーヤーが存在するだろう」と考える。これら数千の特定用途のネットワークは「セクター、アプリケーション、または機能によって区分される」とし、特定の目的、例えば分散型ソーシャルメディア専用のレイヤー2とそれに伴うアプリが構築されるという。
一方で、少数の一般目的チェーンはネットワーク効果によるもので、より多くのユーザーがいることでブロックチェーンがより価値を持つようになるとアナリストは予想する。
「また、ほとんどのロールアップが最終的に多くの利点を持つゼロ知識フレームワーク(ZKU)に移行することも明らかだ」と付け加えた。
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