ステーブルコイン発行のテザー ブロックチェーン間でUSDTを移行するリカバリーツール開始
ステーブルコイン発行企業テザーは、USDTの時価総額が1000億ドルを突破した中、異なるブロックチェーン間でのUSDTの移行を可能にするリカバリーツールを立ち上げた。
テザーは3月4日、USDT取引に使用される複数のブロックチェーンネットワークのいずれかが障害に見舞われた場合にUSDTへの安定したアクセスを確保するためのブロックチェーンリカバリー計画を 発表した 。
テザーのデータによると、3月4日時点でUSDTはトロン、イーサリアム、ソラナ、アバランチ、オムニなど14のブロックチェーン上に存在している。トロンとイーサリアムはUSDT発行量の51%と43%を占め、最大のブロックチェーンとなっている。
テザーがトロンやイーサリアムのようなブロックチェーンに大きく依存しているにもかかわらず、USDTは「ブロックチェーンから独立して存在する」と最新の発表で強調しており、「トランスポート層として使用してるだけだ」と述べている。
ブロックチェーンが応答しなくなったり、信頼性が低下したり、または使用できなくなるリスクに対処するため、テザーは公式のリカバリーツールを立ち上げた。これにより、ユーザーはUSDTをブロックチェーン間で移行できるようになる。
発表によると、影響を受けたUSDTユーザーはウェブインターフェースやコマンドラインツールを使用して移行プロセスを開始できる。このプロセスでは、メタマスクのようなブラウザ拡張ウォレットや、レジャーやトレゾールのようなハードウェアウォレットで利用できるという。
テザーのリカバリーツールの立ち上げは、USDTの時価総額が重要なマイルストーンを突破した中で行われた。USDTの時価総額は3月4日に史上初めて1000億ドルに達した。
執筆時点で、USDTは時価総額でビットコイン(BTC)の1.4兆ドルとイーサリアム(ETH)の4420億ドルに次ぐ第3位の仮想通貨となっている。
一方、USDTは1日の取引高で最大の仮想通貨であり、3月5日時点で1日に1320億ドルの仮想通貨取引とトランザクションがUSDTを使用して行われている。BTCとETHはそれぞれ1日に820億ドルと330億ドルの取引高でUSDTに続いている。
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