ヘルスケア市場向けメタバース 2033年までに5000億ドルになるとの予測も
メタバースは2024年に向けて、メインストリームでの採用へと着実に進んでいる。大量採用を促す決定的なアプリケーションをまだ見つかっていないが、遠隔医療、外科手術の訓練方法、未来的な手術方法など、ヘルスケア市場からポジティブな予測が出てきている。
スフェリカル・インサイツ 、 トゥワーズ・ヘルスケア 、 リサーチ・アンド・マーケッツ など複数の市場調査会社が、今後10年間でヘルスケア分野におけるメタバースの成長がほぼ妨げられることなく進むとする報告書を相次ぎ発表した。
これらの報告書によると、世界のメタバースヘルスケア市場は2023年に約89億7000万ドルから105億ドルと評価されている。専門家たちは、その市場が成長率で26.3%から49.3%の範囲で成長すると予測している。
過去2年間のほとんどのアナリストは、市場が2033年までに約800億ドルから1000億ドルに達すると予測している。しかし、2月23日にスフェリカル・インサイツが発表した報告書では、同期間にヘルスケア用メタバースが4962億3000万ドルを超えると予測している。報告書は次のように述べている。
「2023年から2033年の予測期間において、グローバルメタバースヘルスケア市場規模は、89億7000万ドルから4962億6000万ドルへと成長すると予想される」
メタバース
ビッグテック企業はあらゆる分野でメタバースの最前線に位置しており、ヘルスケアも例外ではない。マイクロソフト、エヌビディア、グーグル、メタは、注目すべき企業として報告書に登場し、ヘルステック企業もその列に加わっている。
成長の主要な推進力はハードウェアであり、拡張現実(AR)がそこで先頭を走っている。バーチャルリアリティ(VR)は依然として人気が高いが、現実世界に重ねて表示されるデジタルイメージである拡張現実は、訓練や手術の応用で増加する可能性を示している。
「外科医はARデバイスを使用して手術の計画とナビゲーションを行い、手術中にリアルタイムの情報を得ることができる」とスフェリカル・インサイツのアナリストたちは報告書で記している。
遠隔医療
報告書はまた、新型コロナウィルス(COVID-19)の影響を受けて遠隔医療の劇的な増加を引用している。「COVID-19パンデミック前にはアメリカ人の遠隔医療利用はわずか11%だったが、その数は76%に上昇した」とR&Mの報告書は記している。
世界中の消費者がリモートサービスに慣れるにつれて、ユーザーインターフェイス、バーチャルクリニック、患者のオンボーディングがメタバース技術にますます依存するようになるだろう。この傾向はヘルスケアセクターの成長を促進する可能性があるが、それ以上に重要なのは、顧客サービスやクライアント体験のベースラインとしてメタバース技術の世界的な採用を促す可能性だ。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン
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